【質問】
離婚の際の親権者について、話し合いがまとまらず、審判・訴訟となった場合、どのような事情が考慮されるのでしょうか?
【回答】
裁判所は、「子の利益ないし福祉」のためにはどのような監護環境が最善であるかを基準に親権者を判断します。
「子の利益ないし福祉」に適するかを判断するためには、以下のような事情が考慮されます。
父母側の事情として、父母の監護能力、監護意欲・方針、資産、収入、住居、生活態度、居住環境、教育環境、子どもに対する愛情の度合い、従来の監護環境、他に監護を補助してくれる人がいるか、子どもとの接触時間、子どもとの心理的交流、他方親との面会交流の理解等が考慮されます。
子ども側の事情として、子どもの年齢、性別、心身の発育状況、兄弟姉妹との関係、従来の環境への適応状況、環境の変化への適応性、子ども自身の意向等が考慮されます。